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陶  暦
  野火焼窯元  陶房  陶変僕  陶号 くま子  本名 長尾 貞美
                                
昭和21年 高知県生れ
平成 2年 陶器に抱き続けた興味が高じ、独学我流で自宅での作陶を始める。 く  ま  子
同6年10月 自然釉の窯変に焦がれ、灯油窯と穴窯の2基を自作し開窯する
同 7年2月 大阪工芸展 初出品 入選
同   6月 友人のお世話で吹田市にて初個展を開く
同   8月 金沢工芸大賞コンペティション 入選
同   10月 吹田市展 入選
同 8年2月 大阪工芸展 入選
同 9年2月 大阪工芸展 NHK大阪放送局長賞 受賞
同10年2月 大阪工芸展 入選 花器・(銘)野火
 ・・・ 水指し
同   10月 神戸市あがぺあーとにて個展
同11年9月 第1回世界工芸コンペティション金沢 入選
同12年1月 第14回花のうつわ展初出品 特選受賞
同    4月 個展 春の京都であそんで展を開く
同  10月 近鉄百貨店 枚方店にて展示発表会
同13年1月 第15回花のうつわ展 2年連続特選入賞
同    9月 世界工芸コンペティション金沢2回連続入選
同14年1月 第16回花のうつわ展 3年連続 特選受賞

陶号をくま子としたのは・・・・

 生後1ヶ月ほどになる子だったでしょうか、捨てられていた雌の子犬 "くま子" と出逢いました。
 焼き物の里さとへの探訪 大好きだった山歩きへと、一緒に車で巡りつづけた、ちょうど10年間の父と娘の旅日記でした。
 平成4年10月 天国に嫁いで行った娘の名前を呼び続けていたくて、1日に1個 1年に365個、作る器にこの子の名前を入れられる嬉しさで、日々作陶をしています。
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 焼き物の窯焚きはおろか窯詰めの経験もなかった私が、それこそなんの根拠さえもてないままの初窯焚きを終え窯出しをむかえた時の事、見たこともない変な色合いの器を手にすることになったのです。
悲しいよぅな淋しさと不安ばかりを胸に、その内のいくつかを新聞紙にくるみ 信楽の知人を訪ねました。
 訪ねる道すがら、このまま引き帰そうか・・・と、不安のあまり何度もそぅ思った私でした。
そんな私の様子に気付いてくれたのでしょう。 その時の知人が下さった言葉を、今もはっきりと覚えています。
「何処の 誰の焼き物に似ていたいのよ・・ 似てなくていいのよ。 むしろ誰しもがきっと、何処の焼 き物にも似てなくて、誰の焼き物にも似ていない、そんな焼き物を焼けることが夢よ。」って、言ってくださいました。
知人からの、あの時のその言葉がなかったとしたら、今もこうして私が焼き物をつづけている気がいたしません。
 その日以来ずっと、その方のその言葉が、私と娘の探究心への支えとなりつづけています。
初窯に出た作品の窯変に 望郷の思いに出てくる秋の夕暮れ時 田畑の岸辺の草焼きの、残り火が風にあおられ暗やむ空に炎が立ち上っていた光景を思い出し(野火焼)と銘名をしました。


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